同人作家と知り合いになるコツ
今なら同人作家と知り合いになりたいと思ったら、ツイッターで定期的に発言をふぁぼったりRTして、「クソリプ」ではないようなコミュニケーションをして、即売会直前に「取り置きお願いします」ってリプライして、当日お土産(既製品)を持ってアイコン付き名刺を渡せば、高確率で知り合いになれるよ
— maepy (@maepy) 2015, 2月 16
一週間ほど前の発言ですが、あまりに簡潔に書きすぎたので補足します。
具体的にはどうすればいいかとか、なんでそうなのか、といったあたりを中心に。
世の中に「同人作家と知り合いになりたい」という人がどれだけ存在するかわからない、なんとも需要が不明な情報です。
ちなみに「同人作家と知り合う」と銘打っていますが、別に同人作家が相手じゃなくても通用する部分もあるので、人間関係に困っていらっしゃる方がこのノウハウから一部を取り入れて活用してもいいかも知れません。
あと今回の記事はかなり自分の個人の感想や偏見が含まれている可能性があるので、鵜呑みにして失敗する可能性がありますのでご注意下さい。
では、発言を分解して以下の項目を解説していきます。
- ふぁぼり&RTについて
人はRT通知とかふぁぼられ通知とか見るし、よく見かけるアイコンとか自然と覚えるもんだと思う。ソースは自分。
— maepy (@maepy) 2015, 2月 16
と、完全に自分個人の事例なんですが、twitterの通知欄は結構見ます。定期的に同じアイコンを見かけると「通知欄でよく見かける人」と認識するようになって、フォローしていなくてもなんとなく名前とアイコンは記憶します。
ただ「相手に記憶されたからいい」というものではなく、場合によっては悪い覚えられ方をする可能性もあるので注意が必要です。
では具体例をいくつか。
・イベント参加情報をふぁぼ&RTする
同人作家はイベントに当選すると「サークル「○○」は、コミックマーケット××で「△曜日 □地区 "あ" 01a」に配置されました!」みたいな情報をpostすることが多いと思います。
この発言は宣伝なので人に注目されるに超したことはありません。
基本的にはどちらもOKなのですが、RTされると「宣伝してくれた」、ふぁぼられると「当日来てくれるのかな?」という印象を受けます。
・面白そうな発言をした時はふぁぼる
基本的には、面白いと思った発言についてはふぁぼった方がいいでしょう。
実際にそれが面白いかどうかはともかく「あ、この人は面白いことを言おうとしているな」と感じることもあると思いますが、そういう発言については、ある程度の自信があってpostしているはずなので、素直にふぁぼっておくと「認めてくれた」という印象を与えることができます。
特にtwitter大喜利などは確実に「面白いことを言おう」という意志があってやっていて、無反応だと落ち込みますので、そういう発言を拾い上げるのがおすすめです。
・個人情報に直結する発言はふぁぼらない
具体的にNGな発言としては「揺れた」「雨降ってきた」「○分のバス行っちゃったか……次は×分だ」「しまった生ゴミを捨て忘れた」「○○線が人身事故だ」のような、一つ一つの発言ではそこまで特定できなくても、様々な情報を総合することで住所や通勤通学経路が絞り込めるようなものです。
基本的にはだいたいの発言はふぁぼったりRTしても問題ないことが多いのですが、個人情報的な発言については「このアカウントは自分のストーカーなのでは?」と思われることがあるので、やらない方がいいでしょう。
<イメージ画像>
画像は『ドキドキ★病んでミック』から使用しています。(リンク先は招待アドレス)
世の中には、Aという声優の栽培していたルッコラ写真と、Bという声優のアップロードした料理写真に写っていたルッコラを比較し「葉脈が一致したのでAとBは交際もしくは結婚している」という情報を導き出す人もいるのです。
そのため、こういった「特に面白くないはずの情報」をふぁぼると、個人情報を収集していると思われてブロックされる恐れがあります。
例外として、人身事故など交通関係情報などについてはふぁぼりではなくRTの場合「情報を拡散しているんだな」と思われる可能性もありますが、こちらも「セーフかもしれない」という程度なので、積極的にRTはしない方がいいでしょう。
「同人作家とどうしても仲良くなりたいし、自分が興味あるのはその作家の個人情報なので、ぜひともふぁぼって収集したいのだ」という方については、スクリーンショットを撮影してEvernoteなどに画像を投げて管理することをおすすめします。
・ふぁぼりたい発言がない場合
仲良くなりたい同人作家をフォローして「この人は何を言っても面白くないし、自分にとって不快になる発言ばかりなのでイライラする」「画像のアップを期待しているのに、毎日『プリキュアの妖精を虐待したい』という旨の発言しかしていない。コワイ!」「最近急にソーシャルゲームにハマって、ずっと病んでミックの話ばかりしていて面白くない」「この人、たまに食べた食事の写真を大量にアップロードするから飯テロになって困る」などと感じることがあると思います。
一般的に、ネットや即売会経由で出会った人と会話するとき、みんなSNSとだいたい似たような発言をする傾向にあるので、仮にあなたがその同人作家と仲良くなって会話した場合も、だいたいそういうトークになってイライラすることになるでしょう。
なので、そういう風に感じる場合、あなたはその「同人作家本人」のファンではなく、その「同人作家の作品」のファンだと思われますので、その人と仲良くなるのはやめて、なんならフォローも解除してpixivだけで作品を追った方が健全でしょう。
どうしても「同人作家の知り合い」という肩書きが欲しい場合でも、世の中には同人作家はその人だけではありませんので、深追いはしない方がいいと思います。
- 「クソリプ」ではなくコミュニケーションをする
ふぁぼ&RTですが、もしかすると知り合いになりたい同人作家が通知欄を全く見ていない人である可能性があるので、その場合は上記の方法が全く意味のないものになります。
もしくは通知欄を見ていても、普段から通知が多い人の場合は「あなたがフォローしているユーザー」のみ表示される状態にしていて、外からの通知が入らないという可能性もあります。
ですが、通知は見なくてもさすがにリプライには反応するものなので、上の方法に比べると認識される可能性がぐっと高まります。
ただし、リプライというのは一歩間違うと相手にネガティブな印象を与えてしまう可能性があり、リスクはやや高まるので、注意が必要となります。
「相手は自分のことを知らない」ということを忘れないようにしましょう。
では、上手くコミュニケーションできるコツをいくつか書いてみます。
ちなみに個人的にはこの「クソリプ」という言葉はあまり好きではないのですが、最初に貼ったpostでは文字数などの関係から使用しました。
・同人誌の感想を伝える
たぶん同人誌の感想とか作者に言うの100人に一人以下というか、下手すると1000人に一人とかなので、特定の性癖が上手い人に「今回の授乳手コキ最高でした!」とか言うと、作者が「前に喜んでもらえたからまた授乳手コキを描こう」とか思って、作者の方向性を誘導できる可能性もあるのだ
— maepy (@maepy) 2014, 8月 18
小説でも漫画でも、作ってる最中は「俺は面白いと思うが、読者はどうなんだろう?」って思うし、実際完成して発表しても感想とか特になくて「あれ結局面白かったんだろうか?」って思い続けて、次のコミケとかで「あれよかったですよ」とか言われてそれが初めての感想ってことある
— maepy (@maepy) 2014, 8月 19
ありがたい事に先日の同人感想についてのpostがRTされてて、素人同士の感想というとネムルバカの駄サイクルとか思い出す人もいるかも知れないけど「この性癖は世の中には俺だけなのでは」って思っている人に「俺もそのジャンル好きだよ」って誰かが一言言うだけで救われることもある
— maepy (@maepy) 2014, 8月 19
同人誌を作る人はだいたい、感想に飢えています。
商業作品の場合は編集者との打ち合わせにより「一定の需要がある」と理解した上で作ることができる場合もあるかも知れませんが、同人誌の場合は誰とも内容について話さずに書いて、そのまま誰にも添削されずに印刷されることが多いでしょう。
そのため、同人誌を即売会で頒布しながらも「これ面白いの?」「需要あるの?」「ぶっちゃけこのエロシーンって興奮するの?」「じゃあどのシーンがエロいと思った?」「これを読んでどんな気分になっちゃったんだい?」みたいな疑問を抱えたままのことがあります。
そのため、イベントが終わった後などに「こういう部分が良かったですよ」などと感想をもらうと、大抵の人は喜びます。
いつ感想を送ってもだいたい大丈夫だと思いますが、もし同人作家がツイッターで「今回の本どうだったんだろう……」みたいに不安そうな発言をしていた時にリプライを送ると特に効果的です。
相手にもよりますが、これは批判的な意見よりも「気に入った部分」を中心に伝えるといいでしょう。
なんでも褒めればいいというものでもないし、一冊通して「不満点が全くなかった」ということもないとは思いますが、あなたがその同人作家のファンであれば「気に入った部分」というのはあると思います。
もし「同人誌を読んでも全く気に入る部分がなかった」「この本、ずっとプリキュアの妖精を虐待している。コワイ!」のようにポジティブな感想が全く思いつかなかった場合、あなたはその「同人作家の作品」のファンではないと思います。
どうしても「同人作家の知り合い」という肩書きが欲しい場合でも、世の中には同人作家はその人だけではありませんので、深追いはしない方がいいと思います。
・取り置きをお願いする
こちらについては相手の規模にもよるので注意が必要です。
超大手で行列ができて完売確実なところでは迷惑になると思われますが、そこまで忙しいサークルでなければ受けてもらえる可能性があります。
取り置きの場合は、もちろん相手は自分の名前についてメモるなりしてくれるので「認識される」という点では成功だと思います。
もし「受け付けていません」と言われた場合は素直に引き下がりましょう。
・相手がそのネタが好きかどうかわからないのにネタ発言で話しかけない
インターネットでは様々なネタ発言が溢れていて、アニメの台詞などを会話に盛り込んでやりとりをしている人がいます。
ただ、万人がそのネタを好きかどうかはわかりませんし、場合によっては「○○ネタを見るたびにイラっとする」という状態になっている可能性もあります。
また、単純に「そのネタを知らない」という場合は、ただ「知らない人が馴れ馴れしく話しかけてきた」と受け止められる可能性があります。
そのため、下手にネタ発言を使って話しかけると、完全スルーされるどころか、最悪の場合ブロックされてしまう可能性もあります注意が必要になります。
淫夢、ニンジャスレイヤーあたりのネタが特に危険なので注意しましょう。
・自虐ネタに安易に乗っからない
twitterでの発言を見ていると、人はたまに自虐的なネタ発言をすることがあります。
そういうのは「自分で発言する分にはかまわないけど、他人から言われるとムカつく」という状態である可能性があります。
安易にそのネタにのっかってしまうと「ただ悪口を言われている」というイメージを持たれてしまうでしょう。
<イメージ画像>
画像は『ドキドキ★病んでミック』から使用しています。(リンク先は招待アドレス)
例えば、あなたが電車の中で「俺はヒゲが虹色なので、夕方になると顔が虹色になってしまうんだ」という話を友達としていた時、横にいた全然知らない人が「よう、レインボーヒゲ兄さん」とか話しかけてきたら、あなたはどう思うでしょうか。
最悪の場合はブロックされてしまうことも考えられますので、気を付けましょう。
- お土産について
postではあっさりと「既製品」とだけ書きましたが、重要なのは「賞味期限がわかる」「手作りではない」ということです。
個包装のお菓子の場合「パッケージにしか賞味期限が書かれていない」という場合もあるので、自分はそれほど気にしていないのですが、人によっては気にする可能性もあります。
あとは「夏コミに生ものを持って行かない」「かさばるものはなるべく控える」とか、常識の範囲内で大丈夫なのではないでしょうか。
手作りについては、賞味期限以外にも「何が入っているのかわからない」とかそういう問題があるので、警戒される可能性が高いでしょう。
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画像は『ドキドキ★病んでミック』から使用しています。(リンク先は招待アドレス)
ただこれについては様々な例外があり、相手の好きな作品にちなんだ食べ物などは許される可能性が高まります。
例としては、シンデレラガールズのかな子本を作っている人のところにマカロンを持って行き「美味しいから大丈夫だよー」と言って渡す場合などがあります。
あとは、あなたが有名なパティシエであって、相手の同人作家がそれを知っていて「食べたい!」と言っていた場合などは、手作りの生ものでも食べてもらえるのではないでしょうか。
まあ、自分的には「夏コミの時にペットボトルの飲み物を渡す」くらいが一番喜ばれる率が高いのではないかなと思います。
- アイコン付き名刺
そういえばtwitter名刺はこんな感じになったので、参考したい人は適当にパクっていいです pic.twitter.com/XjhUZqPfbd
— maepy (@maepy) 2013, 8月 5
何度かtwitter上でも発言しているのですが、twitterで相互フォローでも「相手の名前の読み方」を知らない場合があって「アイコン画像」と「IDや名前の字面」で記憶している場合があります。上で書いたような取り置きをしてもらった場合にスペースで名乗っても、すんなりわかってもらえない可能性があります。
なので、自分は上のような名刺を作ってイベントに持って行くようにしています。
ただまあ、この名刺にも失敗したと思う点があって、全体の半分くらいの面積がアイコンでもよかったかなーという感じなので、もし今後作りたい人がいたら参考にしてください。
- その他について
postした時は思いついていなかったり、文字数が足りなくて書ききれなかった部分なんかも書いておきます。
・即売会に参加する
ちなみにここに「自分も即売会で同じジャンルで参加して、作った同人誌を渡す」っていうのもやれば完璧。 https://t.co/h1UL2bWrad
— maepy (@maepy) 2015, 2月 16
まあ言うまでもないのですが、相手の同人作家からの認識が「読者」から「同じジャンルで活動しているサークルの人」という風に変わりますので、覚えてもらえる可能性は高まるのではないかと。・アイコンと名前をコロコロ変えない
相互フォローでも、しばしばアイコンと名前を変える人について「こんな人フォローしていたっけ?」となった経験は誰しもあると思います。
相互フォローですらそういう感じになるので、相手にふぁぼりやRT通知で覚えてもらいたい場合、頻繁に変更していると全く認識されなくなると思いますので、気を付けましょう。
・アイコンで画像の無断使用をしない
相手の画像が好きすぎて、画像を無断使用してアイコンにしてしまいたくなる場合もあると思いますが、そういうのはやめましょう。
様々な炎上案件で転がっているので詳しいことはここでは説明しませんが、最悪の場合は喧嘩になって晒される可能性もあります。
そうなった場合「知り合いになった」というのは事実ではありますが、相手からは「敵」として認識されてしまうことになります。
・自画撮り写真をアイコンに使うのは控えた方がいい
世の中には、自分の顔写真を平気でツイッターのアイコンに使用している場合もありますが、同人作家が見ている世界のツイッターは大半がアニメアイコンです。
その中で顔写真などがあると目立つのは事実ですが、下手をすると「スパムかな?」と勘違いされて反射的にブロックされてしまう可能性もあるので注意が必要です。
・即売会でいきなり元ネタの話をしない(追記 15/02/24 12:30)
書き忘れていたことがあったので追記。
同人作家はスケジュールの見積もりや調整に失敗すると、即売会の直前ギリギリまで修羅場になっている事が多く、同人誌の元になったアニメすら見られなくなることがあります。
2〜3週積んでしまうこともザラなので「同人誌を作っているということは、最新まで追っているはずだ」と思いこんで「いやあ、○○が死んでびっくりしましたね」のようにいきなり最新の情報をぶっこむと、楽しみにしていた内容を知ってしまいショックを受け、相手はあなたのことを「ネタバレ野郎」だと思ってしまうかも知れません。
そのようなわけで、即売会で会って元ネタについて話したい時でも、まず「何話まで見ているか」を確認してから話すようにしましょう。
- 最後に
上記の内容は、自分の個人的な見解で、全ての同人作家に当てはまらない場合もあります。
馴れ馴れしくしてもOKという人がいるかも知れませんし、どんなに丁寧に接しても「知らない相手とは交流できない」という場合もあり得ます。
そのようなわけで、ここに書かれた内容は話半分に受け止めて頂けると幸いです。
あ、同人作家が同人誌の感想が欲しいのは、たぶんみんな当てはまると思いますので、そこだけは信じてください。