2006-10-09 続・むらびととじぬしさん 8 絵本 翌日(よくじつ)、村(むら)の広場(ひろば)に人々(ひとびと)が集(あつ)まっていました その中心(ちゅうしん)には、昨日(きのう)置(お)いてきぼりにされた自警団(じけいだん)の、バラバラ(ばらばら)死体(したい)があります 死体(したい)の周(まわ)りの地面(じめん)は、血(ち)が染(し)み込(こ)んで赤黒(あかぐろ)く変色(へんしょく)しています「地主(じぬし)の首(くび)が襲(おそ)いかかって来(き)たんだ」 昨日(きのう)、真(ま)っ先(さき)に逃(に)げ出(だ)した自警団(じけいだん)が叫(さけ)びます「やっぱり地主(じぬし)は悪魔(あくま)だったんだー」「地主(じぬし)の呪(のろ)いだー」 それに同調(どうちょう)して、村人(むらびと)たちに恐怖(きょうふ)が蔓延(まんえん)して行(い)きます「首(くび)を供養(くよう)したらどうですか」 神社(じんじゃ)の神主(かんぬし)さんが行(い)いました 実(じつ)は神主(かんぬし)さんは生首(なまくび)を晒(さら)して置(お)くのは良(よ)くないと思(おも)っていたのです「例(たと)え災厄(さいやく)をもたらす霊(れい)でも、自分(じぶん)を供養(くよう)する人々(ひとびと)には危害(きがい)を加(くわ)えないのですよ」 村人(むらびと)たちはその内容(ないよう)を理解(りかい)する事(こと)はできませんでしたが、なんとなくそうすれば呪(のろ)いがなくなると感(かん)じました「やろうやろう」 こうして、村人(むらびと)たちは生首(なまくび)を供養(くよう)する事(こと)にしました