2006-10-29 続・むらびととじぬしさん 27 絵本 過去ログはこっちにまとまってるから、そちらを見ると便利ですよ 「お、お前(まえ)は!」 覆面(ふくめん)の下(した)の顔(かお)を見(み)て、自警団(じけいだん)の間(あいだ)に衝撃(しょうげき)が走(はし)ります「…………」 その人物(じんぶつ)は無言(むごん)でそっぽを向(む)いています「どうして……」 自警団(じけいだん)の一人(ひとり)が絞(しぼ)り出(だ)すように呟(つぶや)きました「お朱鷺(とき)……」 そうです、その人物(じんぶつ)は村(むら)の男(おとこ)たちの憧(あこが)れているお朱鷺(とき)だったのです お朱鷺(とき)は美(うつく)しく静(しず)かな少女(しょうじょ)で、こんな事(こと)をするとはとても思(おも)えません 現(げん)に、自警団(じけいだん)の中(なか)には姿(すがた)を見(み)てさえ信(しん)じられない者(もの)もいます「まあまあ、理由(りゆう)は明日(あす)にでも聞(き)くとしましょう」 僧侶(そうりょ)が静(しず)かに言(い)います「今日(きょう)はどこか、閉(と)じ込(こ)めておける場所(ばしょ)はありませんか」 僧侶(そうりょ)の言葉(ことば)に、自警団(じけいだん)が考(かんが)えを巡(めぐ)らせます「あ、あそこだ!」 自警団(じけいだん)の一人(ひとり)が叫(さけ)びました そして、彼(かれ)に着(つ)いてみんなで歩(ある)き始(はじ)めました