2006-10-20 続・むらびととじぬしさん 19 絵本 過去ログはこっちにまとまってるから、そちらを見ると便利ですよ 「ふむふむ」 僧侶(そうりょ)は鳥居(とりい)の前(まえ)から神社(じんじゃ)を見(み)ています 境内(けいだい)に立(た)てられている石(いし)の柱(はしら)が異様(いよう)ですが、それ以外(いがい)は普通(ふつう)の神社(じんじゃ)に見(み)えました「あれは何(なん)ですか」 僧侶(そうりょ)が境内(けいだい)の奥(おく)を指差(ゆびさ)して神主(かんぬし)さんに質問(しつもん)します「壊(こわ)されてしまいましたが、あれは生首(なまくび)を置(お)いていた祭壇(さいだん)です」 現在(げんざい)、祭壇(さいだん)は足(あし)が取(と)れてしまって板(いた)だけになっていますが、その上(うえ)には生首(なまくび)が載(の)っていました「壊(こわ)したのは誰(だれ)ですか」「祭壇(さいだん)の食料(しょくりょう)を食(く)い荒(あ)らした夫婦(ふうふ)です」「その夫婦(ふうふ)はどうなりましたか」「生首(なまくび)の祟(たた)りで、水死体(すいしたい)になって発見(はっけん)されました」 それを聞(き)いて、僧侶(そうりょ)は何(なに)やら考(かんが)えています「夫婦(ふうふ)が壊(こわ)しているのを見(み)た人(ひと)はいますか」「いません」「そうですか」 僧侶(そうりょ)は再(ふたた)び考(かんが)えます「ところで、今日(きょう)はここに泊(と)めていただけますか」「わかりました」 こうして、僧侶(そうりょ)は神社(じんじゃ)で一泊(いっぱく)する事(こと)になりました