2006-10-16 続・むらびととじぬしさん 15 絵本 過去ログはこっちにまとまってるから、そちらを見ると便利ですよ 翌朝(よくあさ)、目(め)が覚(さ)めた神主(かんぬし)さんは外(そと)が騒(さわ)がしいのに気(き)が付(つ)きました 嫌(いや)な予感(よかん)がして外(そと)に出(で)ると、境内(けいだい)の柱(はしら)の所(ところ)に村人(むらびと)たちが集(あつ)まっていました なんと、そこには昨日(きのう)暴(あば)れた男(おとこ)が石(いし)の柱(はしら)に縛(しば)られた縄(なわ)で首(くび)を吊(つ)っていました それは柱(はしら)を立(た)てる時(とき)に使(つか)った縄(なわ)で、立(た)てた時(とき)のまま外(はず)さないであったものです「儀式(ぎしき)を邪魔(じゃま)したから祟(たた)りがあったんだ」 村人(むらびと)が言(い)います「早(はや)く儀式(ぎしき)をやり直(なお)さないと、きっと俺(おれ)たちも死(し)んでしまうー」「死(し)にたくないー」「儀式(ぎしき)をやり直(なお)してくれー」 村人(むらびと)が神主(かんぬし)さんに詰(つ)め寄(よ)りますが、神主(かんぬし)さんは厳(きび)しい顔(かお)をしています「途中(とちゅう)で止(や)めた儀式(ぎしき)をやり直(なお)したら、余計(よけい)に霊(れい)が怒(おこ)るんですよ」「だったらどうすれば良(い)いんだ」「方法(ほうほう)は無(な)いのか」 村人(むらびと)たちが神主(かんぬし)さんを揺(ゆ)さぶりますが、神主(かんぬし)さんは何(なに)も答(こた)えません そして、小(ちい)さく言(い)いました「もう無理(むり)です」