続・むらびととじぬしさん 3


 そのよる佐吉さきち一人ひとり神社じんじゃました
 暗闇くらやみなか鳥居とりい不気味ぶきみかびがります
こわいよーこわいよー」
 村人むらびと大見得おおみえったものの、じつ佐吉さきちこわいのが苦手にがてなのです
 でも、佐吉さきち見栄みえりなので、このままかえるわけにはいきません
 生首なまくびうごかないこと確認かくにんして、お朱鷺ときにかっこいいとおもわれたいのです
 べつにそんなことをしてもお朱鷺とき佐吉さきちきになることなどかんがえられませんが、佐吉さきちはそれが理解りかいできるほどの知能ちのうっていません
「どこだー」
 生首なまくびいてあるだいさがしますが、くらくてなかなか見付みつかりません
 足下あしもと注意ちゅういしながらあるき、なんとかだいえるところまでました