2006-10-04 続・むらびととじぬしさん 3 絵本 その夜(よる)、佐吉(さきち)は一人(ひとり)で神社(じんじゃ)に来(き)ました 暗闇(くらやみ)の中(なか)、鳥居(とりい)が不気味(ぶきみ)に浮(う)かび上(あ)がります「怖(こわ)いよー怖(こわ)いよー」 村人(むらびと)に大見得(おおみえ)を切(き)ったものの、実(じつ)は佐吉(さきち)は怖(こわ)いのが苦手(にがて)なのです でも、佐吉(さきち)は見栄(みえ)っ張(ぱ)りなので、このまま逃(に)げ帰(かえ)るわけにはいきません 生首(なまくび)が動(うご)かない事(こと)を確認(かくにん)して、お朱鷺(とき)にかっこいいと思(おも)われたいのです 別(べつ)にそんな事(こと)をしてもお朱鷺(とき)が佐吉(さきち)を好(す)きになる事(こと)など考(かんが)えられませんが、佐吉(さきち)はそれが理解(りかい)できるほどの知能(ちのう)を持(も)っていません「どこだー」 生首(なまくび)が置(お)いてある台(だい)を探(さが)しますが、暗(くら)くてなかなか見付(みつ)かりません 足下(あしもと)を注意(ちゅうい)しながら歩(ある)き、なんとか台(だい)が見(み)える所(ところ)まで来(き)ました