2006-10-02 続・むらびととじぬしさん 1 絵本 地主(じぬし)さんが死(し)んでから少(すこ)し経(た)った頃(ころ)、ある噂(うわさ)が村(むら)に蔓延(まんえん)していました「神社(じんじゃ)に置(お)いた地主(じぬし)の生首(なまくび)の目(め)が、夜(よる)に光(ひか)るんだ」 誰(だれ)が言(い)い出(だ)したのか解(わか)りませんが、嘘(うそ)の様(よう)なそんな噂(うわさ)が村人(むらびと)の間(あいだ)で囁(ささや)かれていました 食糧難(しょくりょうなん)で殺伐(さつばつ)としている為(ため)、村人(むらびと)はその様(よう)な暗(くら)い話(はなし)を好(この)むのでしょうか、噂(うわさ)は瞬(またた)く間(ま)に村人(むらびと)の間(あいだ)に蔓延(まんえん)しました 噂(うわさ)が村中(むらじゅう)で囁(ささや)かれるようになると、噂(うわさ)の内容(ないよう)が変(か)わりました「生首(なまくび)が、夜(よる)になると動(うご)き出(だ)すんだ」「自分(じぶん)の体(からだ)を探(さが)して、田圃(たんぼ)の周(まわ)りを徘徊(はいかい)しているんだよ」「舌(した)を使(つか)って這(は)いずり回(まわ)っているんだ」「毎晩(まいばん)、一軒(いっけん)一軒(いっけん)に呪(のろい)の言葉(ことば)を言(い)って、元(もと)の場所(ばしょ)に帰(かえ)って行(い)くんだ」 時間(じかん)が経(た)つに連(つ)れ、噂(うわさ)はどんどん具体的(ぐたいてき)になっていきます