朝倉涼子の誘惑(Daily?Diary)

 元のスレッドが沈んでしまったようなのでまとめられておられます
 ものすごく良いです


 ちなみに、さらに1950年の日記に飛んで見る形になりますのでリンク先でさらにタイトルをクリックしてくだされ
 そう言えば無関係ですが、ひぐらし関係のブログでは作中の時間に記事を作ったりしてるらしいなあ
 実際の日付と無関係に日記書くのも面白そうですね

涼宮ハルヒシリーズ人間関係表

涼宮ハルヒシリーズ人間関係表(ウィンドバード::Recreation)
人間関係表:製作途中(LightNovel Group - REVの雑記GroupLightnovel)


 こんなのを見つけたので、自分も作ってみました
 適当に作ったのであんまり信用しないで下さい


 キョン長門ハルヒ鶴屋さん古泉みくる


 愛する女性かましい団長楽しい先輩ニヤケたエスパー鶴屋さんの親友

それが後の配偶者であった ある意味、愛のキューピッド実は内気な人だと知っている路傍の石朝比奈みるく


愛し合っているあたしのキョンと仲良くしているのがちょっと…… 楽しい準団員SOS団のイケメン担当鶴屋さんの親友



めがっさ気になるキョン君と交際しているっぽい?ちょろっとかわいそう ブラジャーからミサイルまで、何でもそろえそうな人親友

観察対象観察対象観察対象要注意な得体の知れない人 鶴屋さんの親友



私は全ての合コンには参加する主義です美しい……真夏の太陽より輝いている風間「まさに美の……美の……?」
ゴン「け・し・ん!」
そうそう、それそれ男性にはメイクをしない主義なのですが……いいでしょう 

今日の長門有希SS

 土曜日はいつものように不思議探しのパトロールだ。そもそもSOS団自体が不思議の巣窟であるわけで、これ以上の不思議など見つける事は出来ないだろう。すなわち今日も単なる時間つぶしだ。
「では後ほど」
 古泉がいつもの爽やかスマイルを浮かべながら、逆方向に去っていく女性メンバー達に手を振る。午前の部はうまいこと男女別になった形だ。
「さて、どこで時間を潰しましょうか」
 ハナからまともに不思議を探すつもりは無いらしい。まあ当然だな。
 そんなわけで無目的に街をぶらついている時、古泉が思いついたように口を開いた。
「そういえば、エルヴィン・シュレーディンガーをご存じですか?」
 ご存じでないな。
 だが、たまにはお前の小難しい話に付き合ってやるのも良いかも知れない。年に3回くらいだが。
「彼の有名な思考実験に『シュレディンガーの妹』というものがあります」
 古泉が上機嫌で話し続けるので、俺は黙って聞いてやる事にした。その内容が頭に残るかは不明だが。
シュレディンガーの妹とは、ある密閉された箱の中にいる妹の事です。ただしその箱の中には、核分裂を検出して毒ガスを発生させる装置も入ってまして――」
 なんだその猟奇事件。


 上機嫌で話す古泉の話を聞き流しているうち、いつの間にか昼になっていた。いつものようにいつもの店で何も発見できなかった事を確認し、再びクジを引いて分散である。
 午後からのグループは、俺と長門と朝比奈さんの3人と、ハルヒと古泉の2人に分かれた。
「よろしくお願いしますぅ」
 ワンピースを着てポーチを肩から掛けた朝比奈さんがぺこりと頭を下げた。
 私服姿が眩しい朝比奈さんに対し、長門はいつものように制服だ。
「……」
 無表情。機嫌は普通のようだが、なんとなく考え事をしているような気がする。
長門、午前中に何かあったのか?」
「……何も」
「そうか」
 少し間があったが、何か言いたい事があるのなら俺に言うはずだし、こちらからは敢えて聞かない事にした。
「ええと……それでは、どこで時間を潰しましょうか」
 古泉同様、この人もまともに不思議を探すつもりは無いらしい。
 今日は長門ずっと無口だったので、俺は朝比奈さんと会話をしながら街を歩いていた。長門の方は、時折きょろきょろと何かを探すように視線をさまよわせていたような気がするが、最後まで何か言ってくる事はなかった。
 ちなみにこの組み合わせは少なくはない。俺がパトロールで2人になるメンバーは長門が最も多く、それに続いて古泉だ。朝比奈さんやハルヒとは長門を交えて3人になる事が多いというか、しばらく2人になっていないんじゃなかろうか。
 もちろん、裏でそれを操作しているのは長門だった。ある程度のランダム性も交えているのでハルヒもたまに首を捻るが何も言わない。まあ、勘のいい古泉なら勘付いているかもしれないが、どうでもいい事だ。
 さて、そんなわけでパトロールも終了。不思議を発見できないのはいつもの事だが、普段より少し不機嫌なハルヒが解散を宣言して終了だ。
「それじゃあ帰るか」
 帰るというのは、長門のマンションだ。
 いつものように自転車置き場に向かおうとし、長門が先ほどの位置から動いていない事に気がついた。
長門?」
「確認したい事がある」
 そう言うと、商店街に向かって歩き出した。
「一体、何を確認したいって言うんだ?」
「……」
 無言。
 そう言えば、長門はずっと何かを考え込んでいるようだった。もしかしたら、またトラブルでもあったのかと不安になる。
 長門が立ち止まったのは、何の変哲もないカバン屋だった。
「ここか?」
「そう」
 長門が店に入って行くので、俺もそれに続く。
 しばらく長門は商品を眺めていたが、そのカバンを肩からかけて俺に向き直る。
「どう?」
 いや、どうと言われても困るんだが……
「わたしは、数日前にある概念を知った。それを確認するため、今日は朝比奈みくるを観察していた」
 それでいつも以上に無口だったり、あの組み合わせだったりしたのか。
「観察の結果、それが効果的である事を知った」
「一体何の話だ?」
 長門はしばらく間をおいてこう言った。
「パイスラ」


 パイスラとは、字で書くとπ/となるらしい。
 長門の説明によると、肩掛けカバンをたすきがけにする事で強調された胸に男性の視線が集まる、という事だった。
 どこで知ったんだそれ。


「実際にあなたは朝比奈みくるの胸部を普段よりも見ていた」
 いやそれはだな……
朝比奈みくるの胸があなたの視線を引きつけたのは、パイスラに起因するとわたしは確信した」
 確かに朝比奈さんはポーチを肩から掛けていた。
 だがな、長門――
「なに?」
 じっ、と俺を見つめてくる。下手な言い訳は聞かないぞ、といった風情だ。
 しかたない、照れくさいがきちんと口にせねばならん。
「朝比奈さんを見ていたのはだな、ああいうファッションを長門がやっても可愛いんじゃないか、と思ったからだ」
 俺の言葉が予想外だったのか、長門の目が少し大きく開かれる。
「可愛い?」
 そうだ、お前は可愛いんだからもっとおしゃれをしても良いと思うぞ。ああ、しかしあまり綺麗になりすぎても困るな。他の男が手を出そうとするかも知れない、そうなったら困るが、多少はお洒落をしてくれると俺はありがたいぞ。
 それからしばらく視線を泳がせて、
「そう」
 と言った。


 それからしばらくして、長門の部屋に肩掛けのポーチが一個増える事になった。
 えーと……長門、お前やっぱり誤解してるだろ?